SEOは広告ではない!オンラインでの信頼性をあげる方法

SEOとリスティング広告。

どちらも「キーワードを使って、検索エンジンから人を集める方法」なので、どちらも同じ用途のものと考えている経営者がとても多いのです。

ところが、SEOとリスティング広告はまったく違う手法であり、まったく違う目的で攻めるものです。

このコラムでは、SEOと広告の決定的な違いをわかりやすく解説します。それぞれの良さを理解して、戦略的に使えるようにしましょう。

SEOとリスティング広告の”決定的”な違い

はじめにSEOとリスティング広告の「認知方法と説得方法の違い」についてお話します。

こちらの図をご覧ください。

例えば、「認知=紹介」なら「説得=対面」という方法になります。「認知=Web広告」なら「説得=LP(ランディングページ)」となります。また「認知=SEO」なら「説得=ホームページ」となります。

これが、オンライン媒体における認知と説得の関係です。

SEOは農耕型、広告は狩猟型のマーケティング

SEOは「見込み客を育てる」を目的とした農耕型マーケティングと言われます。

農作物を育てるには、畑に水や肥やしを与え、実ったら食するのと同じだからです。ホームページでは見に来る人に対し、自社の信頼性や、サービスの有益性や、役立つ情報を与えることで、少しずつお客様が増えていくからです。

検討中のお客様とも検索エンジンで接点を作り、自社の見込み客へと育てます。

一方、リスティング広告は「顕在顧客を見つけ次第、狩る」を目的として、狩猟型のマーケティングです。

山で罠をこしらえ、猟銃を構え、獲物を仕留めて食するのと同じだからです。広告は「LP(ランディングページ)」という縦長の広告ページで、お試し商品に特典を加えるなどのエサを用意して、狩る。

すぐほしいお客様にのみ広告を出し、背中を押して刈り取ります。

そんな特徴のマーケティング戦術です。

SEOは信頼で認知をとり、広告はお金で認知をとる

SEOも広告も、認知を拡大することが最初の目的となります。認知されるから見てもらえるので、認知がなければ何も始まりません。

広告はお金を積めばいくらでも認知を取ることができますし、認知獲得のスピードも速いです。

一方、SEOは、お金を積んでも上位表示はできなくて、一定の信頼性を持たなくてはできません。そのため、認知獲得のスピードは遅いです。

お金と時間とどちらを多く投資できるかによって、最適なマーケティング手法は変わります。

SEOとリスティング広告は”補完しあう”集客

「広告は有料だからSEOだけでいい」
「SEOは時間を要するから広告だけでいい」

という考えもありますが、私はどちらかをやったらOKとは思っていません。なぜなら、互いに補完しあうマーケティングだからです。

どちらか一方では効果も半減。
無理にやるべきではありませんが、やるとこんなシナジー効果が期待できます。

リスティング広告の獲得キーワードを、SEOで上位化

広告を出す際には、様々なキーワードでの配信をテストすると、どのキーワードが成果につながるのかを明確になります。

成果のあった有望なキーワードは、SEOでも狙っていくことで「広告は絶対に押さない」という層をホームページで獲得できます。広告で効果が証明されたキーワードなら、SEOでも効果が出やすいはずです。

リスティング広告で認知度アップして検索を増やす

広告を出すと、ブランドや商品の認知度は上がります。当然、ブランド名や商品名で「これは本当にいい商品なんだろうか?」と検索する人が増えますね。なので、新商品を宣伝する際には、必ずWebサイトも準備しSEOも施さなくてはなりません。つまり、広告での認知度アップが、SEOでの検索数増加につながるんですよ。

リスティング広告+SEOで2倍の面を取る

広告とSEOの両方をやることで、検索結果の「広告枠」と「オーガニック」の2つの上位掲載枠を確保できます。そのため、2倍の認知ができることになります。マーケティングにおいて、記憶に刷り込むことはとても大切です。2倍の認知効果があるなら、その分、購入までの時間も早くなると考えられます。

SEOの「上位表示への信頼性」で網を強化

SEOで検索エンジン上位に表示されるということは「信頼できるサイトと認められている」ことになります。なので、SEOで上位化されているWebサイトは、広告のそれとは違い、検索者からも信頼されやすいのです。逆に、SEOでも検索上位にでていることで、広告も新r内されやすくなります。

広告では伝えきれない「理念」でも共感を得る

広告で使用するLP(ランディングページ)は、1ページの情報制限、接触回数が1回という時間の関係上、伝えられる情報量に限りがあります。しかし、ホームページはそれがありません。自社の理念やビジョンを丁寧に描くことで、訪問者に信頼されやすくもなります。

SEOはオンラインでの信頼性を高める方法

SEOは単なるテクニックの集合体ではなく、オンライン上で地道に信頼を積み重ねていくための方法論なのです。

そのためには、具体的に何をすべきなのか。ここでは、2つのポイントをお伝えします。

信頼してもらえる情報を発信する

ホームページは企業情報の顔となるものです。

  • 企業理念
  • 代表者のプロフィール
  • 運営責任のある窓口
  • サービスの有益性
  • 成果(実績)

これらの情報は、訪問者が企業を評価する上で重要な材料となります。

など、会社の信頼に直接繋がる情報を丁寧に発信することです。

例えば、代表のプロフィールページを設ける際は、単に経歴を羅列するのではなく、事業に取り組む想いや、お客様へのメッセージなどを織り交ぜます。また、サービスの有益性を説明するなら、具体的な事例を交えて、どのような課題解決に役立つのかを明確にすることが求められます。

こうした情報を丁寧に発信することで、閲覧者は企業に対する理解を深め、信頼感を持つようになります。また、検索エンジンも、これらの情報を手がかりに、サイトの信頼性を評価します。

ただ、これだけでは十分ではありません。

第三者からの評価を積極的に発信しよう

自社ホームページでいくら良いことを書いても、それだけでは正当な評価とはなりません。

  • SNSでの情報
  • メディアへの出演
  • 出版歴
  • 受賞歴

など、第三者からの評価を積極的に発信することも、信頼構築に大きく役立ちます。自社だけでなく、外部からも高く評価されている証左は、信頼のバロメーターとなるからです。

例えば、業界メディアに取り上げられた記事や、顧客満足度調査での高評価、社会貢献活動が評価された記事など、第三者からのお墨付きは、企業の信頼性を大きく高めます。

プレスリリース、お知らせ、SNSなどで積極的に発信しましょう。

また、業界団体への加盟、環境保護活動への参加など、社会との関わり方も、企業の信頼性を測る重要な指標です。積極的に発信していってください。

まとめ

SEOとリスティング広告は、どちらもキーワードを使って検索エンジンから人を集める方法ですが、その目的と手法は大きく異なります。

認知SEOリスティング広告
説得ホームページランディングページ
投資時間投資資金投資
特徴農耕型(育てる)狩猟型(刈り取る)

どちらか一方ではなく、双方を補完しあうマーケティングの仕組みをつくることが、一つの目標になります。そのために、ホームページだけに限らず、社会との関わりなどを含め、オンライン上での信頼性を高めて、見込み客に選ばれる仕組みを作っていきましょう。

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